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蕁麻疹(じんましん)の治療

蕁麻疹(じんましん)は、痒みを伴う赤い膨疹が突然できる病気です。蕁麻(イラクサ)の葉に触れると痒みを伴う発疹が出現するため蕁麻疹と命名されたと言われています。

皮膚に痒みを伴う発疹が生じ、数時間で治まりますが発作的に同じ発疹が起こる場合があります。

原因

白血球の一つであるマスト細胞が過敏な状態にあり、色々な刺激によって細胞膜が破れることによって、周囲にヒスタミンなどの化学物質がばらまかれます。このヒスタミンによって赤み、膨疹、痒みが起こるとされています。

原因の特定が難しいので、治療の基本は症状が出ないようにコントロールすることになります。風邪を引いた時に、また熱が出た時に解熱鎮痛剤を飲んで熱を下げるのと同じで、決して根本的な治療ではありませんが、対症療法として非常に重要です。

アレルギー性蕁麻疹

食物や薬剤などアレルギーが原因で起こる蕁麻疹。接種30分以内で起こる事が多く、慢性的に続く場合は膠原病や内臓疾患を合併する場合が多くあります。

非アレルギー性蕁麻疹 


① 疲労、ストレス、日内変動
②物理的刺激(機械的刺激、寒冷、温熱、光線、圧迫、振動など)
③薬剤、運動
④感染症(細菌:胃粘膜ヘリコバクター・ピロリ、他に病巣感染として扁桃炎、虫歯、上顎洞炎、ウイルス:HCVなど、寄生虫(アニサキス))
⑤悪性腫瘍、高免疫グロブリン血症など

治療

基本は抗ヒスタミン剤の内服です。

慢性蕁麻疹の患者さんのうち70~95%は原因が不明ですが、可能なかぎり原因・悪化因子を見つけて除去・回避します。

 

蕁麻疹治療で大切なこと
① 原因はアレルギーだけではありません。増悪因子、つまり振動や圧迫などの機械的刺激、温熱や寒冷などの温度変化、日光、刺激物、解熱剤、痛み止めなどを出来るだけ避けることも大切です。
② 先ずは自分に最適な抗ヒスタミン剤の内服を続けます。最適な薬とは、赤み、盛り上がり、痒みが全く生じず、副作用としての眠気も出ない薬です。1週間くらいずつ試してゆき、最低でも2~3日は内服してみないとその薬の効果は判定できません。
③ 病気の勢いが強い時にはステロイドや複数の薬、注射を組み合わせてコントロールします。
④ いつ蕁麻疹がおさまるのかは誰にもわかりませんので、薬は指示通りお飲み下さい。全く症状が出ないようになれば、内服する間隔をあけてゆき、出ないのを確認しながら中止します。間隔をあけて症状が出現する時には、その前段階の内服間隔に戻って出ないように最低限の薬でコントロールするように心がけてください。

最後に
症状にもよりますが数カ月から1年という期間が必要になることもありますので、根気よく治療を続けてください。また治療途中で急に症状が悪くなる時(何かのきっかけで病気の勢いが強くなる)や息苦しいなどの症状(のどの蕁麻疹)が生じる際には早めに病院を受診してください。

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